LINEレンジャーとグノシーから見る段階的広告戦略

公開日: : 最終更新日:2014/10/04 起業・ベンチャー

LINEレンジャーの巨大看板

2014100201

地元の駅に「LINEレンジャー」の大きな看板が出ていました。
そういえば、山手線も「LINEレンジャー」のキャラクターでジャックされていました。

「LINEレンジャー」は、リリース後、半年で2000万ダウンロードと大ヒットしているスマホゲームです。

ご存知の通り、「LINE」は利用者数5億人を超えるメッセージアプリ。
仕事で利用することも多く、わずか1.2年で社会インフラとしての定着したといっても過言ではないと思います。

一見、高額な看板や鉄道での広告費用をかけずとも、国内5000万人の利用者に宣伝すれば良さそうなものです。より、ユーザーと親和性の高そうな、スマホ広告やクリック課金広告を駆使すればいいのでは?と感じるわけです。

あえて看板という、旧来の宣伝スタイルをとったところが面白いと感じました。

GunocyのTV広告戦略

少し前ですが、ニュースのまとめ読みアプリとして、「Gunocy」が大々的なTV広告をうっていました。

これもユーザーとの親和性が高いスマホ広告を使うのが良さそうなもの。
なんと、ウルトラマンを起用したTVCMで、当初、キュレーションアプリとして時代の先端を感じさせた「Gunocy」のイメージを考えると唖然とさせられました。

というわけで、こちらもTVという従来型の広告宣伝を使っています。
ユーザーは、CM効果で70万人増えたといいますから、TV広告には一定の効果があったといえそうです。

広告戦略の段階で、使用する媒体が異なる

この2つのケースを踏まえて、サービスの成長度合いによって、使用する広告が変わってくるのだと気が付きました。

例えば、大きな予算が取れないローンチ直前の段階では、クリック課金によるネット広告や自前SNSで拡散といった、低コストな方法を採用します。そして、ある段階まで立ち上がると、テレビや看板、あるいは新聞や雑誌も含まれると思いますが、マジョリティにリーチする旧来型の広告を活用するという方策がイメージされます。

つまり、サービスの規模によって、広告のスタイルが変わる。大きくなるほど、テレビなどの旧来型のスタイルの存在感が増すのではないかということです。

スマホゲームに、駅の看板はいかにもミスマッチですが、2000万DLというと、すでにアッパーのユーザー数になっていると考えられるので、ここからさらにマジョリティのライト層へのリーチする手段として、看板があるものと推測します。また、メジャーなイメージを醸成することで、アプリ内課金への心理的障壁を下げているという効果も見のがせません。

看板の具体的な効果は未知数ですが、はるか昔から続くカンバンという手法が、ここへきて存在感が出てくるのは面白いなと感じた次第です。

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