STAP細胞と芸術

公開日: : 最終更新日:2014/04/08 起業・ベンチャー

恥ずかしながらの後出しジャンケン

そろそろ、後出しジャンケンしてもいい頃でしょうか。

STAP細胞の小保方さんですが、私、最初からおかしいなと感じてました。
うんざりするほど、いまさらですが、国民栄誉賞ものと大きく騒がれていた初期の段階から、周囲には話していたんです。いや本当に。

と言っても捏造とはさすがに思ってはいませんでしたが。

おかしいと感じた理由は、現代の自然科学の領域で30歳前後の若い研究者が主体で、ノーベル賞ものの業績をあげるのは、そもそも難しいであろう事。
一人の天才が、圧倒的な発見や発明を行いえるのは、20世紀までの話です。不可能とはいいませんが、かなり難しい。

にもかかわらず、作成手順がかなり簡素だったということで、であれば他の研究者がこれまでに発見しても良さそうなものだと感じました。まあ、その程度なんですけれども。

ご本人が近々、記者会見されるということですが、恐らく自己弁護に終始されるでしょう。伝え聞いた限りでは、研究態度に真摯さがないので。
学究ってプロセスを重視するものです。「我思う故に我あり」です。

一人の天才にできること

自然科学は高度に発達しているので、一人の天才でできることは恐らく限られています。

でも、文学は鉛筆と原稿用紙があれば、現代においても、無限に可能性があります。天才がこれまでのパラダイムを変えることもありうるわけです。
芸術はその傾向が強く、音楽でも絵画でも個人が大きな業績を残す可能性に満ちています。

スポーツの分野もそう言えるかもしれないですね。
かつてペレがそうであったように、メッシみたいな人が現れると、戦術からなにから大きく変わる可能性があります。

事業家もそういう面がありますが、こちらは自然科学に近いイメージです。
内村鑑三の『後世への最大遺物』ではないですが、多くの人の暮らしを豊かにするような事業を行うのは、一人では難しいでしょう。多くの人々の力が必要です。

しかし、一人のアイディアがそれを実現するきっかけになれば、それは大切なことだと感じます。STAP細胞も将来的に実現すればすばらしいことで、そのためにもプロセスが雑なのは、やはりいただけないですね。

内村鑑三『後世への最大遺物』

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